お墓の購入や移動のご縁で救いを味わう
「毎日、お墓でお花を変えるのが日課なんよ〜」
という言葉を聞く度に、
「お墓で合唱して仏様のことを考えるのは大切なんだなぁ」
そう感じてホッコリした気分になります。
お仏壇だけではなく、お墓も「心のよりどころ」となる場所で大切にしなければなりませんね。
お墓でご先祖さまを思い出しつつ、ご先祖さまと私達のことも放っておかない阿弥陀さまの救いを一緒によろこべるのは尊いことです。
実は、浄土真宗では「お墓は大切なんですよ〜」と主張することは多くないです。
下に掲載するエピソードにも、そのことが示されております。
庄松という妙好人のお墓に関わるエピソード
「庄松」は、香川県で生まれ育った浄土真宗が大好きな方でした。
その庄松が命を終えようとしていたときのお話です。
庄松が亡くなりそうな時、周囲の方々は心配しておりました。
それはなぜか?
庄松は結婚していなかったので、お葬式やお墓、法事といった亡くなった後のことをしてくれる人がいなかったのです。
そこで、近所の方々で話し合い、庄松さんのお墓を作ろうということになりました。
そのことを庄松さんに伝えると、
「石の下には居らぬぞ居らぬぞ」と返されました。
ここで庄松は「石の下にはいない」と伝えたかったのではないでしょう。
「命を終えると即座に仏になってみんなを導く」ことを伝えたかったのです。
お墓の前で合掌しながら、仏にならせていただくことをよろこぶのも素敵なことなのだと感じさせられます。
それはお墓だけではなく、お仏壇でも同様です。
お仏壇やお墓の引越や購入する際のお勤めも大切にしたいですね。
浄土真宗では「入仏法要」と「遷仏法要」と言います
「おしょうね入れ、おしょうね抜きのお勤めして!!」
そのようにご依頼されることが多いです。
「入仏法要」「遷仏法要」というのが浄土真宗での本来の呼び方なので、それぞれの意味を簡単に解説します。
入仏法要
「入仏法要」は「阿弥陀さまという仏が家庭の仏壇やお墓に入る法要」です。
※厳格には、阿弥陀さまがいない場所はどこにもありません。しかし、一応「入仏法要」ということになっております。
阿弥陀さまのお救いに一切の区別はありません。
家族の中で「誰々は悪いことをしているから救わない」という区別はありません。
平等にお救いくださる仏様を安置しているお仏壇を家庭の中心に据え、お墓でも思い出しつつ、家族で一緒に阿弥陀さまのお救いをよろこび合えたら素敵なことだと思います。
遷仏法要
お仏壇を止むを得ない理由で処分したり、引越しで移動する際には「遷仏法要」をお勤めします。
家庭の中心になってくださっていたお仏壇を移動するのも大切な仏縁です。
「今まで有難うございます。今後も見守っていてください」
そのように家族で一緒に感じ合えたら素敵なことだと思います。
家庭平和のためにもお仏壇やお墓を大切にしてください
話はズレますが、お仏壇やお墓を大切にしている家庭は仲が良い場合が多いです。
当然のことですよね。
子どもや孫が一緒に一つのお仏壇やお墓を大切にしているのですから。
一緒に掃除をして、一緒に手を合わすことができる。
家庭が笑顔になるためにも、お仏壇やお墓での仏縁を大切にしていただければと思います。
讃岐寺では入仏法要も遷仏法要も大切にしております
以上のように、葬儀や法事と同等に、「入仏法要」も「遷仏法要」もお救いを感じる大切な仏縁です。
讃岐寺では入仏法要の時は「散華(仏様を讃える紙の華を散らす)」したり、お祝いのご縁として丁重に勤めます。
皆様にとってのメリットがいっぱいなので大切に勤めます。
いつでもご相談ください(^ ^)