実は、読経だけがお坊さんの仕事ではありません。
読経を通して仏様の心を聴かせていただき、その心をみなさまと共に味わい、私たちが生きている理由などを考えていくのがお坊さんの役割と言えるでしょう。
その点で、お寺にじっと居るのはお坊さんの役割とはいえません。
ですので、讃岐寺では県内の高齢者施設へのボランティアでの読経と法話に参ります。
この記事では、その際の注意点や讃岐寺が心掛けていることをお知らせいたします。
お仏壇が「よりどころ」だった入居者の方々のために
「うちのおばあちゃん、いつもお仏壇に向かっていたけど、施設では手を合わせる場所がないんです」
お参りに伺うとよく聞く話の一つです。
施設に入居される前は、毎朝お仏壇に向かうことが習慣だった方は非常に多いです。
お仏壇に向かって合掌して、仏様のことを考える時間が安らぎの時だったのでしょう。
しかし、施設にお仏壇を持って行く訳にもいきませんから、お仏壇に向かう時間は必然的に無くなります。そうすると、「心の安らぎ」が奪われてしまうのと同じです。
※入居後に、枕元に仏様の絵像を置いて合掌している方もいらっしゃいます。それだけ仏様を近くに感じられることが安心につながるのでしょう。
読経と法話で入居者の方々に安心して欲しい
入居者の方々がお仏壇を大切にするキッカケになったのは僧侶による読経と法話です。
たとえ枕元に仏様の絵像を置いていても、習慣だった読経を聴けないのは寂しいことだと思います。
そこで讃岐寺では、入居者の方の安心のために出張して読経と法話をするサービスをはじめました。
「入居者の方々の安心」が大切なので、ボランティアで勤めさせていただければと思います。
施設で勤務されている方のご要望に応えられる様に努めます
「ボランティアで来てくれるのは有り難いけど、色々と準備が大変なんです」
施設の方が抱えている、お坊さんには直接言いづらい本音だと思います。
実際、車椅子での移動や入居者への声掛けなど、新しい仕事が追加するのは施設で勤務されている方にとって大きな負担です。
できる限り負担にならないように下記の内容を大切に、些細なご要望でもありましたら応えられる様にします。
準備物は「少なく安全に」、すべて「持ち込み」します
本来なら、仏事の際には「蝋燭」や「花瓶」や「仏飯」が必要ですが、安全面と衛生面の問題から使用しません。
「お鈴」と「仏様の絵像」だけを持ち込みします。
準備に時間がかからないだけではなく、場所も取らないようにします。
「日時」や「時間の長さ」は施設の都合に合わせることができます
日時は月一回、◯日○時など、ご希望をお伝えください。
時間は読経とご希望次第のミニ法話で30分前後を予定しております。
その他、施設の急な用事などにも合わせることができます。
新型コロナウィルス感染症対策
1、マウスシールドの着用
2、アルコール消毒の徹底
3、訪問前の検温
4、法話時間を短く(読経とは違い、皆様の方に向かって話すため)
讃岐寺は皆様のために貢献します。
入居者の方が安心できるお手伝いをさせていただければと思います。