死の解決をするから生が充実する。明確なゴールのある人生を歩もう

誰もが経験するのに死の話を避けて生きる不思議な文化

皆様は、命を終えることについてどのようなイメージをお持ちでしょうか?

「別れ」を連想される方がいらっしゃるかも知れません。

「滅び」を連想される方がいらっしゃるかも知れません。

「敗北」を連想される方がいらっしゃるかも知れません。

挙げていけばキリがないほど、様々なイメージがあるかと思われます。

ただ、世間で言われるイメージはマイナス方向のものが多いです。

実際に、「死」のイメージに対してアンケートを取っている論文を見てみると、「怖い」、「さみしい」、「悲しい」といった結果になっています。

「死のイメージ」というよりも、「死に対する気持ち」のような解答みたいですよね。

普段の生活の中で「死」に触れること少ないので、そのような結果になるのも無理からぬ事なのかも知れません。

日常生活では、「死ぬ」ということよりも「いかに生きるべきか」ということばかり大切にします。

誰もが「死」を経験するにも関わらず、死を考えず死を避けるような人生を歩むます。

死の話し合いはしない割に、「もしも宝くじが当たったならば」とか、「もしも魔法が使えたら」とか、実際にほぼ起こることがないことは、誰もがよろこんで話し合います。

しかし、死の話について「暗くなる」「重たく感じる」という理由で禁句のような扱いをされることがあります。

死を見つめるからこそ、今、経験している生が充実します

本当は、かならず経験する死の問題を解決した上で、生について考えていくべきであります。

死の解決をすることは人生をゴール地点を明確にすることに繋がります。

逆に、死の解決をしない人生はゴール地点がわからないのにひたすら走り続けるマラソンと同じです。

また、決して自分の死のことだけを言っているのではありません。死の解決をしておくことで、自分の愛する方を亡くすようなご縁に遭った時も、単なる悲しみだけでは終わらないこともあります。

私自身、浄土真宗という教えを聞かせていただいてから「死はむなしい別れじゃないんだ!」と実感させていただきました。

悲しみの感情や、さみしさはもちろんありますが、それだけではありません。仏としてのいのちをいただくって、決してマイナスな感情ではないんだ!」ということを浄土真宗は教えてくれます。

お浄土に生まれて仏のいのちを賜ってからのよろこびの掟があります

浄土真宗の開祖、親鸞聖人は、浄土真宗というみ教えについて、次のようなことを述べられております。

「浄土真宗というみ教えは、阿弥陀さまのおはたらきですよ。阿弥陀さまによって浄土に往き生まれさせていただき、阿弥陀さまによってこの世界に還らせていただくんですよ」
いのちを終えたら仏さまの国(浄土)に生まれると思われている方が多いかもしれませんが、浄土真宗では、その後が大切です。

「この世界に還らせていただく」

往って終わりではありません。還らせていただくところまで、阿弥陀さまによって誓われています。

もしも、往って終わりならば、亡くなった方にこう言います。

「そっちの世界で幸せになってね、ご冥福をお祈りします。」

浄土真宗では、このような言葉は言いません。「これからも宜しくお願いします」と声をかけられる教えです。

それでは、どのようなすがたで還ってくるのでしょうか?

私、有難いことに、僧侶として死の縁に触れた様々な方のお話を聞かせていただきますが、誰一人として、「亡くなった方がチャイムを鳴らして帰ってきた」というお話を聞いたことがありません。

そんなことがあったら、逆にややこしいですよね。笑

それでは、どのようなすがたとなって還って来られるのでしょうか。

それは、「南無阿弥陀仏」のご縁です。

なかなか仏壇に向かおうともせず、阿弥陀さまの御心を聞こうとすらしない私に、「南無阿弥陀仏」と聞かせ、称えさせるご縁となって還ってくるのだと、私は味わっております。

亡くなっていったあの方を思い出しつつ、仏壇に向かい、手を合わせてお念仏を称えるすがたそのものが、亡き方が作ってくれたご縁ですよね。

そんな時に、

「ただ別れて終わりじゃなかったんやね。あなたが縁となって、あなたが阿弥陀さまに導かれて仏としてのいのちをいただいたように、その阿弥陀さまのおはたらきは、私に届いていると、あなたのおかげで聞かせていただきました。」

そのように感じられる生活が、「還るところまで誓われた阿弥陀さまの御心」を、より温かく感じ、日々の生活を前向きに過ごさせていただけるのではないでしょうか。

その仏に成らさせていただくというゴールの与えられた人生を、阿弥陀さまへの感謝のうちに、ともに励ましていただきましょう。

浄土真宗の教えを味わえる素敵な本を紹介します