思考によって感情や行動が変わるカウンセリングの手法|論理療法

心理カウンセリングにも様々な手法があります。

クライエントの言動だけではなく感性に焦点を当てた手法など、カウンセラーはクライエント次第で手法を使い分けながら心理カウンセリングしているのですが、ここでは思考に焦点を当てる論理療法という手法を紹介します。

思考が変われば感情と行動が変わる」という哲学的な手法ですが、効果は絶大なので日常生活に活かすためにもここで抑えておきましょう。

論理療法の考え方とA-B-Cモデルについて

論理療法は非常に論理的な考え方です。

同じ出来事が起こっても、出来事から生じる思考が変われば感情と行動は変わりますよね。

図示すると以下のようになりまっす。

論理療法の捉え方

出来事

思考・考え方
(ここが変われば感情・行動が変わる)

感情・行動

感情は変えにくいですが、思考は変えることができますよね。

このような考え方を論理療法を提唱されたアルバート・エリスは「A-B-Cモデル」と名付けられました。

論理療法のA-B-Cモデル

A
感情が生じるきっかけになった出来事

B
ラショナルビリーフ
イラショナルビリーフ

C
結果として生じる感情や行動

※ラショナルビリーフは柔軟で現実対応力が高い思考イラショナルビリーフは独断的で論理的ではない思考

イラショナルビリーフは凝り固まった考え方で、不安や精神的苦痛を生じさせることがあります。

また、イラショナルビリーフは無意識に発生するためクライエントは気付くことができません。

だからカウンセラーはそこに気づきを与えるように関わっていきます。

このように、出来事から起こった思考・考え方に注目していくのが論理療法の基本的な考え方です。

イラショナルビリーフを明確にすることが変化への第一歩です

思考・考え方の中でも、特に無意識に出てくるイラショナルビリーフに注目するのが論理療法です。

そこで、ここでは代表的なイラショナルビリーフについて示していきます。

代表的なイラショナルビリーフ
  1. マイナス思考
    なんでも悪い出来事と捉えてしまう
  2. 拡大解釈・過小評価
    失敗を大げさに、成功を過小評価する
  3. 感情的決めつけ
    事実よりも否定的な感情を堅実だと決めつける
  4. すべき思考
    「〜すべき、すべきでない」という固まった思考
  5. 一般化し過ぎ
    「いつもこうだから…」とネガティブに捉える
  6. 結論の飛躍
    確かな理由もないのい深読みして否定的な結論を出してしまう
  7. 極端なレッテル貼り
    失敗した時に極端にネガティブなレッテルを貼ってしまう

上の説明をご覧になって、「こういう人いる!」「私、こう考えてる時ある」と感じられた方もおられるのではないでしょうか。

予想された通り、これらの考え方はどれもがネガティブな感情を生じさせます。

イラショナルビリーフはカウンセラーとのやり取りによって気づくものですが、もしも心当たりを感じたら「本当に正しい思考なのか?」ということを自分自身に問いかけてみましょう。

イラショナルビリーフはラショナルビリーフに変わります

イラショナルビリーフを発見するだけでは人生が変わることはありません。

イラショナルビリーフを受け止め、ラショナルビリーフに変えることで人生も変わります。

そのために大切なことは、なんでもネガティブに考えてしまう自分自身の思考に疑問を持つことです。

仮に「誰かに嫌われている」というネガティブな思考を持っているとしましょう。

実は、この感情も本人に確認せずに思い込んでいることが多いです。

証拠や論理的な考え方により、イラショナルビリーフは単なる思い込みだったと気づくことができます。

論理療法では、このようにある出来事からイラショナルビリーフに捉えるのかラショナルビリーフに捉えるのかを選ぶことができます。

ネガティブな感情を抱いた時に、論理的思考で考えるクセを付けて日常生活を送らせていただきましょう。

論理療法について学べる素敵な書物を紹介します