小砂説教所(妙好人庄松墓地)

小砂説教所??

小砂説教所というのは、香川県東かがわ市小砂にある浄土真宗のみ教えの説教所のことであります。

今日まで、小砂説教所は、小砂に住んでいる方々によって維持されてきました。この説教所は、小砂の自治会館のすぐ上にありますので、小砂の方々にとって、誰もが集まりやすい中心的な場所と言えるでしょう。

この説教所は、浄土真宗を信仰する生涯を送られた妙好人の庄松さんに関係のあるものばかりです。私は、庄松さんの聖地だと思っております。

小砂説教所の中は?

 

小砂説教所には、庄松さんの人形もあります。

この人形には、「正真同行」と書かれてあります。

実は、これは庄松さんの法名(仏さまの弟子として授かる名前)である「釈正真」から付けられております。

また、よく見ると庄松さんはお経の本を逆さまで持っているんですね。

これには、次のお話が関係しております。

「庄松をたすくるぞ、庄松をたすくるぞ、と書いてある」

庄松さんは文字の読み書きができない方でありました。
その庄松さんのことを、ある僧侶がねたましく思い、庄松さんを困らせて恥ずかしい思いをさせようと思いました。難しいお経本を庄松さんに渡し、こう言いました。
「お前は有難い同行さんじゃが、このお経本を読んでみよ」
すると庄松さんは、
「庄松をたすくるぞ、庄松をたすくるぞ、と書いてある」
そのように読まれました。

その時のお経本は逆さまだったそうです。

浄土真宗のお経本には、「そのままのあなたをすくいたい」という阿弥陀さまの救いが説かれております。その阿弥陀さまの御心を、お経本を通してそのまま聞かせていただくならば、「庄松をたすくるぞ」といただくより他にないですよね。

「お経を読む」とは、「阿弥陀さまの救いを聞かせていただくこと」

そんなことを、庄松さんが時代を超えて教えてくれているようであります。

そして説教所の中には、何やらたくさんの賞状が飾られております。

ドッジボールやボートボール、そして運動会での賞状があるのですが、授与されたチーム名に驚きました。

「正真チーム」
「小砂正真子供会」

私が驚いたのは、人物の名前をそのままチーム名にされていることです。

これはとても珍しいことではないでしょうか。

「小砂」と言えば「庄松さん」として、世間に認知されていたからでありましょう。そして、ただ「阿弥陀さまがいてよかった」とよろこぶ生涯を送られた庄松さんに魅力を感じていた方が多かったからでありましょう。

庄松さんは、いのちを終えても地域貢献されておられたんですね。

小砂説教所の外は?

この小砂説教所の前には立派な庄松さんのお墓があります。

このお墓にも、ただ阿弥陀さまのお救いをよろこばれたことが伝わってくる、庄松さんの有難く面白いエピソードがあります。

「石の下には居らぬぞ居らぬぞ」

庄松さんがいのちを終えてしまいそうだった時、周囲の方が心配していたことがありました。それは、庄松さんは結婚をしていないので、いのちを終えた後にお墓を建ててくれる人がいないのです。
そこで、庄松さんと縁のあった方々で話し合い、みんなで一緒に庄松さんのお墓を作ろうということになりました。そして友人の一人が庄松さんのもとへ行き、
「庄松さんや、あなたがいのちを終えた時に、みんなで立派なお墓を作ろうということになったから安心しておくれ」
すると庄松さんは、
「石の下には居らぬぞ居らぬぞ」
そのように返事をされました。

ここで庄松さんは、「石の下にいない」ことを伝えたかったのではなく、「さとりのいのちをいただく」ことを伝えたかったのでしょう。

阿弥陀さまのおはたらきにより、浄土に往かせていただき、仏となって、生きとし生けるいのちが「南無阿弥陀仏」を称えるご縁となるように、この世界に還らせていただき、無限の救済活動をさせていただく。

死んだら石の下に眠るのではなく、
「南無阿弥陀仏」と一つにさせていただくんだ!
そのような庄松さんの力強さを、私は感じます。

今も、庄松さんのお墓で手を合わせていると、

涼やかな風とともに、

「石の下には居らぬぞ居らぬぞ」

そう庄松さんが言っている気がして心地よい気分になります。

お墓とは、亡くなられた方を通して、「私が仏さまの御心を聞かせていただく場所だった」そのように、庄松さんが教えてくれました。

小砂説教所にお参りするべき!

勝覚寺もいいけど、やはり小砂説教所(妙好人庄松同行墓地)にお参りされることをオススメします。

確かに、勝覚寺も庄松さんの縁の場所ではありますが、「庄松さんの場所」ではなく、「お寺という場所」です。それに対して、庄松さんのお墓と、その隣にある「小砂説教所」は、庄松さんのための場所であります。

お墓の雰囲気は、決して勝覚寺では味わうことはできません。

いつ行っても、庄松さんが生きているような不思議な雰囲気を味わうことができます。

しかし・・・

そこへ行くためには、写真の階段を登る必要があるので、足の不自由な方にとってはしんどいことかも知れません。でも、後悔はしないと思います。

 

とっても落ち着く場所なので、近くまで来たらよってみてはいかがでしょうか( ´ ▽ ` )

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